雀魂プレイヤーの集い

雀魂非公式不完全未攻略無読本その3「ガチャに学ぶ麻雀の確率論」

 雀魂にも祈願という名の「ガチャ」がありますが、最近はソシャゲでガチャを回している人も多いかと思います。ガチャでSSR、いわゆる当たりが引ける確率は3%が相場。たまに2倍キャンペーンで6%になっていたりしますね。

 さて、3%の確率で当たるガチャをA、6%の確率で当たるガチャをBとします。Bを回して当たる確率は、Aを回して当たる確率の何倍でしょうか?

ソシャゲをやらない人の解答「2倍」

ソシャゲ重課金者の解答「どちらも当たるまで引くので1倍」

 そうです。2倍というのはあくまで1回だけ引いた場合の話。当たるまで引いたらどちらも100%なので確率は変わりません!

 …何のこっちゃと言われそうですが、ちゃんと麻雀の話。ガチャAはカンチャン待ち、Bはリャンメン待ちのことです。

 残念ながら麻雀は「当たるまで引ける」ゲームではありませんが、和了のチャンスは1回だけではないので、リャンメン待ちでも和了率はカンチャン待ちの2倍にまではなりません。

 第1回で、リャンメンリーチの和了率60%という話をしましたが、待ち以外同じ条件下であればカンチャンリーチの和了率は40%になります。全員が降りる条件であれば、リャンメンが50%の時にカンチャンは30%。ダマならリャンメン75%の時にカンチャンは60%というところです。

 『統計学のマージャン戦術』では、8巡目のカンチャンリーチ43%(ツモ率46%)、カンチャンダマ58%(ツモ率30%)。リャンメンリーチが理論値に比べてやや低くなったのに対して、カンチャンはやや高くなっています。

 これについては、「リャンメン同士を選ぶことは少ないので、和了率が低そうでもリャンメン待ちなら残される」「カンチャン同士を選ぶことは多いので、和了しにくいカンチャンは切られて和了しやすいカンチャンが残される」ということで説明がつきます。

 また、ツモ率がリャンメンに比べて低い(ロン率が高い)のは、例えば2mのカンチャン待ちでリーチして、後から5mが切られたら25m待ちではないと分かるので2mが切られやすくなるという理由で説明がつきます。

 前世紀には、リャンメンはカンチャンの2倍和了しやすいという前提で書かれていた麻雀本も見受けました。もちろん誤りなのですが、特に厄介なのは、最初の前提が間違っているので、それに基づいた戦術論はいかに理屈が通っていても結論が大きくずれてしまい、同じ局面で同じ間違い方をずっと続けてしまいかねないということです。

 その一方、「何となく流れがよさそうだから積極的に打つ」のような気まぐれな流れ論であれば、誤りであることは変わらないとはいえ、時には正解を選べることもあります。戦略を練ることや場の情報を読み取るのが上手い人であれば、戦術そのものは間違っているとしても、正しい選択を選べる可能性も高くなるでしょう。

 ソシャゲの当たり外れ報告や確率の偏りといった話題を目にする限り、今世紀になっても確率に対する人間の感覚は相変わらず疎いままであると気付かされます。そもそも人間がそのように出来ているのでありましょう。

 しかし、そうした人がゲームに向いてないかと言われればそうとも限りません。むしろ、戦略を練ることや場の情報を読み取るのが上手い人こそが、ランダムでしかない確率の偏りにまで敏感に反応してしまうが故に、確率論的な誤りを犯してしまうことが少なくないのではと思うこともあります。

 麻雀が未だに「攻略」されていると言い難いのは、「戦略としての正しさ」と、「戦術としての正しさ」を身につけるために必要な能力が異なるうえに、両方とも習得できる環境が整っていないからであると私は考えます。前者が得意な人ほど後者をないがしろにしがちで、逆もまたしかり。私は後者の人間でしたが、前者の人の戦術論を、「単なる確率論的誤謬」で片付けず、何故そのような誤謬に至るのか、そのような誤謬に至りながら何故好成績を収められるかに着目するようにしてきました。そのお陰で、とことんゲームに向いてない私でも、麻雀ではそれなりの戦績を収められるまでになりました。

 前者に特化した戦術は定量的な話が出てこないものが多いですが、後者は定量化にこだわるがあまり、極めて基本的な内容に止まりがち。両者の欠点を補えるような麻雀講座にしていきたいですね。

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