雀魂プレイヤーの集い

雀魂非公式不完全未攻略無読本その4「良形よりも悪形の強弱に敏感になろう」

 昨今の麻雀本は、リャンメン待ち=良形待ち、リャンメン以外の待ち=悪形(愚形)待ちと表現されます。良いか悪いかの二種類なんてだいぶ大雑把な分け方だと思われるかもしれませんが、実はこれには訳があります。

 前回取り上げたように、麻雀研究が盛んになる前世紀には、「リャンメンはカンチャンの2倍和了しやすい」、より一般的に言えば、枚数がn倍になれば和了率がn倍になるかのような誤った計算がなされることがありました。誤った前提で細かい計算をするくらいなら、大雑把でもデータに基づいた判断をした方がずっと正確を選びやすかったのです。

 「より細かくデータを取り、計算もより細やかにやる。」これが理想ではありますが、「非常に面倒臭い」「何を切れば一番良いかが分かりさえすればいいので、そこまでする必要がある局面はそれほど多くない」「データ研究ができる人が極めて少ない」「細かいデータがあっても出版社の意向で麻雀本に掲載されない」…こうした理由で、今世紀に入ってから20年以上経っても、定量的な判断を行っている麻雀戦術記事を見る事は稀です。

 本講座は既存の研究データを利用して、他所よりも少しだけ麻雀戦術を深く掘り下げていきます。難しい数学的知識が無くても読める(そもそも私にそのような知識が無い)作りにするので、どうぞ気軽に読んでやって下さい。

 前置きが長くなってしまいましたが、「良形」「悪形」の話に戻りましょう。皆様は良形と悪形、どちらが好きでしょうか。もちろん良形ですね。良いか悪いかの二択なら、誰だって質が良いものを選びます。

 では、良形、悪形にも色々ありますが、「良形同士の区別」「悪形同士の区別」。興味があるのはどちらかと聞かれたら、やはり良形を選ぶ人が多いのではないでしょうか。誰だって好きだからこそ興味を持つのであり、興味があるからこそ細かく知りたくなるものです。

https://qiita.com/firedial/items/567335167fef29f62b2d

 待ちのパターンは、上記サイトの分類法(ペンチャンは片側の待ちが無いものとしてリャンメンと同じとみなすなど)に基づけば全部で268通りにもなります。カンチャンやシャンポン(4枚)待ちよりも枚数が多いものを良形と定義するなら、268種のうち265種までもが良形。悪形はカンチャン、シャンポン、単騎の3種類だけです。上記サイトはプログラムを用いてパターンを調べ上げていますが、麻雀のデータ研究をする手立てもなかった昔から、手作業で待ちのパターンを全て調べ上げた人もいたと聞きます。

 麻雀の話となると何かと話題になるのが複雑な多メンチャンの話。誰もが良形好きで、色々な形があって興味深かったからこそ、データ研究が始まる前から多くの人が区別を試みていたのですね。

 しかし実は、麻雀で勝つためにより大事なのは、「悪形同士の区別」。良形聴牌に取れるならまず聴牌に取り、門前ならほぼリーチを打ち、他家から攻撃が入っても大体押す。待ちを見抜く能力自体は必要ですが、実戦で複雑な多メンチャン待ちになることはあまりありません。良形は良形であることさえ認識できていればそれで事足りることがほとんどです。むしろ下手に区別できるせいで、「無理に多メンチャンの形を作ろうとする」「リャンメンでも多少待ちが弱いからといってリーチすべき手をダマにしてしまう」といったミスをしてしまうことさえあります。

 それに比べ、悪形同士の「強弱」を見抜くことはとても重要。悪形聴牌に取るかどうか(取らないなら強い聴牌を目指すために何を切るか)、リーチを打つかどうか、他家の攻撃に対して押すかどうか。昨今のデータ研究に基づけば、さほど弱くない部類の悪形であれば聴牌に取り、役が無かったりダマで安い手の場合はリーチ、他家の攻撃に対してもある程度押してよいということが判明しましたが、悪形の強弱次第で判断が変わることは容易に想像されるのではないでしょうか。

 悪形だからといって必要以上に嫌うのも損ですが、手を進めるのは正義だからと弱い悪形ばかりが残ってしまうのも損になりがち。「悪形」で一括りにせず、強弱にもっと敏感になりたいものですね。具体的にどんな待ちならどの程度の和了率が見込めるかについては次回以降取り上げていくことにします。

 

 

 

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