雀魂プレイヤーの集い

雀魂非公式不完全未攻略無読本その6「麻雀における『37%の法則』4選」

https://jantama.sinoa.ws/blog/?p=4058

 前回、人は確率を認識するのが苦手という話をしました。高確率ほど実際より低く感じ、低確率より実際より高く感じてしまうのです。

 その分岐点となるのが、「37%」。正確には1/e(eは自然対数、e=2.718218…)。1/nの確率で起こることが、n回連続で起こらない確率。nの値を大きくすると、確率1/eに収束します。麻雀に置き換えると、「1/nの確率で引く牌を、n巡以内に引かない確率」。麻雀の確率を考えるうえでとても重要な概念です。

 今回は麻雀において「37%」程度の確率で起こることにはどのようなものがあるかを取り上げてみます。そのうえで、「37%の法則」を意識しておくと、実際の確率と体感とのギャップを埋めるのに役立ち、より勝ちやすい打牌を違和感なく選びとれるようになるかもしれません。

 ①西家のリャンメン待ちダブルリーチに全員が完全にベタオリした時の流局率

 麻雀牌は34種、リャンメン待ちは2種ですから1巡あたりの引く確率は1/17。ツモ番が17回あるので和了できない確率は約37%になります。

 リャンメン待ちでツモ番17回まるまる和了牌を引くチャンスがあったとしても、37%は和了できません。「37%の法則」に従えば、これより和了しやすい待ちで聴牌したのに和了できない確率は実際よりも高く感じてしまうということになります。3メンチャンなのに和了できないのはおかしいと愚痴を言いたくもなるわけです。

 ②8巡目の先制0枚切れ両無スジカン456待ちリーチの和了率

 自分の河に1mも7mも切っていない場合のカン4mのような待ちを両無スジと呼びます。0枚切れカンチャンの中では最も和了しにくい部類ですが、それでも和了率は37%あります(『統計学のマージャン戦術』参照)。

 つまり、これより和了しやすい部類のカンチャン待ちは実際より和了しにくいと感じてしまいます。麻雀のデータ研究が盛んになっても、いわゆる悪形リーチに抵抗を持つ人が少なくなかった理由なのではないでしょうか。

 一方、同条件で完全1シャンテン(223m78p99sのように、14m69p2m9sの6種20枚で聴牌する1シャンテン)の和了率は35%弱というところ。リャンメンが揃っていていかにも和了しやすそうにも関わらず、実際はカンチャンリーチより和了率が低い。しかし「37%の法則」に照らし合わせれば、半端な1シャンテンほど実際より和了やすいと感じてしまうわけです。

 ③西家8巡目の先制リャンメンリーチに対して、うっかりノーテンリーチをかけてしまった(残りの他家は完全ベタオリ)時の放銃率

 全員がベタオリした場合、残りツモ9回でリャンメン待ちなら和了率50%。1/2の確率で和了できることになります。よって、1人ツモ切りするだけの人がいる場合は、ツモ番が実質2倍になるのですから、和了率は1—(1/2)^2=3/4 75%になります。ツモ和了とロン和了があり、放銃はロンだけなので放銃率はその半分。相手のツモ番が自分より先に来ることも踏まえると、放銃率は半分より少しだけ低くなり37%程度になります。

 和了すれば放銃しないのですから、和了のチャンスが少しでもあれば、先制リーチに追いかけても放銃率が37%を上回るまでにはならないのですね。しかし「37%の法則」によって、実際より放銃率が高いと感じてしまう。必要以上に振り込みを恐れないようにしたいですね。

 ④最強の打ち手が、全くの初心者を除いた母集団内で長期的に打って残すことができると予想されるトップ率

 http://yabejp.web.fc2.com/mahjong/column/notes/page009.html

 私はこれまで麻雀の戦績データを記録しているものの中で、長期的(1000戦程度)打ってトップ率が40%を超えているものを、「意図的な初心者刈り」「不正行為」を除き見たことがありません。

 上記サイト内の戦績データは、彼を知る打ち手なら誰しも「最強」と認めるほどの実力者(令和版『神速の麻雀』に彼のエピソードが取り上げられています)の点5フリー雀荘の記録でトップ率38%。フリー雀荘の記録ですから、全くの初心者は除かれていると考えてよいでしょう。

 ただ、意図的な初心者刈りは不可能とはいえ、実力者がいる時間帯に打つのはなるべく避けるようにしていたと本人から聞いた覚えがあります。記録として公開したのも、1000戦以上とはいえ割りかし好調の部類だったからという意図もあるでしょうから、38%はやや上ブレの部類。最強の打ち手が全くの初心者を除く母集団でランダムに同卓するものとすると、トップ率は37%程度に収束するのではないかと私は予想します。

 即ち、よほど実力差に開きがあるのでもなければ、誰が打ってもトップ率は37%以下になるので、「実際の確率より体感的にはトップを取れている」気がすることになります。トップが取れたらもちろん嬉しいのですが、それは成功する確率が低いから。思い通りにいかずもどかしいことも多いにも関わらず、これだけ麻雀にのめり込む人がいるのも、実は「37%の法則」によるものなのですね。

 逆に言えば、誰が打ってもラス率は37%以下になるのですから、「実際の確率より体感的にはラスを引いている」気がするということでもあります。つまりラスのマイナスが大きい雀魂や天鳳の段位戦は、「63%以上の確率で成功するはずのことが失敗してしまう」のですから、人類にとって何かとストレスが溜まるルール。私が常々、トップ重視のオンライン麻雀が流行って欲しかったと言っているのはこの為でもあります(笑)

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